無人航空機操縦者技能証明 実地試験実施細則(飛行機)|令和7年12月5日改正(国空無機第298768号)反映

一等・二等 無人航空機操縦士 実地試験〔飛行機〕 3Dフライトビジュアライザー

飛行機(固定翼)の実技試験(基本=手動操縦の周回・8の字/限定変更=自動操縦の周回)の飛行経路・高度・バンク・緊急着陸を3Dアニメーションで再現。飛行機の区画は受験者位置からの開き角度で定められた区画線(内側減点±40°・外側減点±65°・不合格±70°)で判定され、飛行フェーズに応じて明滅します。ドラッグで視点回転、ホイール/ピンチで拡大縮小。
区画線はフェーズにより適用が変化します(適用中=濃く表示/対象外=薄く表示)
「▶ 再生」で開始します
高度 0 m 経過 0:00 操縦
不合格区画線 減点区画線 滑走路逸脱判定
濃く点灯している区画線のみが現在のフェーズで適用中
⚠ 緊急着陸の指示
操縦装置の画面(不合格区画・飛行経路・軌跡・機体位置を表示)
減点区画線(内側±40°/外側±65°・5点減点) 不合格区画線(±70°)・不合格区画 滑走路(降着装置の逸脱=不合格) 飛行経路/軌跡

飛行機の区画線と減点適用(開き角度方式)

マルチローターのような地面上の区画ではなく、飛行機の基本科目では受験者の位置から飛行経路の長辺方向の中心線に対する「開き角度」で区画線を明示します。試験員補助員は原則として受験者の真後ろに立ち、各区画線への機体の進入を試験員に通知します(操縦装置に区画を表示でき、試験員が認める場合を除く)。

区画線開き角度進入・逸脱した場合
内側の減点区画線中心線より±40°旋回時に内側と外側の減点区画線の間を飛行しなかった(旋回を内側で切り上げた)場合 5点減点
外側の減点区画線中心線より±65°線より外側に機体の全てを進入させた場合 5点減点
不合格区画線中心線より±70°線より外側に機体の全てを進入させた場合 不合格(飛行後の判明を含む)
滑走路離着陸時に一部でも降着装置が滑走路を逸脱した場合 不合格

※ 限定変更(夜間・目視外・25kg以上)の自動操縦科目では区画線に代えて不合格区画を設定し、操縦装置の画面上に不合格区画・施設飛行空域・設定した飛行経路・飛行の軌跡等を表示させておく。

飛行フェーズ(基本科目) 不合格区画線減点区画線滑走路逸脱判定
離陸滑走 〜 A地点到達の通知前○(滑走中)
1周目(試験員と経路・高度を調整)減点対象外(調整のための飛行)
A地点通知後の周回飛行・8の字飛行
B地点到達の通知後/緊急着陸の通知後 〜 着陸○(接地〜停止)

※ 離着陸は原則として概ね向かい風となる方向に行う。周回・8の字の方向と着陸進入方向を変える場合は、通知後の飛行経路を任意(緊急着陸時は可能な限り最短)に設定できる。受験者が安全上必要と判断する場合は制限時間内で複数回の着陸復行を行ってもよい。

一等と二等の違い(総括)

最大の違いは想定する飛行の前提です。二等は「立入管理措置を講じた上で」(第三者が立ち入らない環境)、一等は「立入管理措置を講ずることなく」(第三者上空を含む、いわゆるカテゴリーⅢ相当)の飛行を安全に行える能力を確認します。飛行機では、基本科目の姿勢制御機能のON/OFF緊急着陸の有無、限定変更(自動操縦)での飛行経路の再設定(逆向き・高度変更)の有無に難度差が表れます。

ひとことで言うと: 二等=姿勢制御ONでの確実な場周操縦(周回・8の字)、一等=姿勢制御OFFの手動場周+8の字中の緊急着陸(最短経路での着陸)。限定変更はいずれも自動操縦ですが、一等は上空待機中に逆向き・高度を下げた経路への再設定が加わります。
項目一等無人航空機操縦士(飛行機)二等無人航空機操縦士(飛行機)
想定する飛行 立入管理措置なしで行う飛行(第三者上空を含む)を安全に実施する能力を確認 立入管理措置ありで行う飛行を安全に実施する能力を確認
合格基準 100点持ち点の減点式で80点以上 100点持ち点の減点式で70点以上
姿勢制御機能 基本科目はOFF(手動安定化が前提) 基本科目はON
実技科目(基本)
※25kg未満・VTOL除く
① 周回飛行<10分>
緊急着陸を伴う8の字飛行<10分>
① 周回飛行<15分>
② 8の字飛行(緊急着陸なし)<15分>
緊急事態対応 8の字飛行中に試験員の口頭指示 → 緊急着陸を通知 → 可能な限り最短の飛行経路で着陸(進入方向の変更可) 基本科目では課されない(限定変更の自動飛行で上空待機等の経路変更に対応)
机上試験 5問/10分(誤答・未回答は1問5点減点) 4問/5分(同左)
限定変更の周回飛行
(自動操縦・共通枠組)
周回2周(目視外状態)→ 上空待機の指示で円状旋回2周以上 → その間に逆向き・高度を下げた経路を再設定 → 逆向き周回2周 → 着陸 周回3周(目視外状態)→ 上空待機の指示で円状旋回2周以上 → 着陸(逆向き・低高度の再設定なし
共通事項 試験構成(机上→口述〔飛行前点検〕→実技→口述〔飛行後点検・記録〕→口述〔事故・重大インシデント〕※基本のみ)/基本の飛行高度は概ね対地70〜100m・長辺方向に概ね15秒の直線飛行(短辺は直線なし、機体特性により5秒まで可)/区画線±40°・±65°・±70°/向かい風での離着陸・着陸復行可/失速・墜落・衝突・制御不能・滑走路逸脱・制限時間超過は不合格/施設飛行空域(不合格区画+30m)と必要滑走路長は受験者が算出して明示/各科目開始前に風向風速を計測(基準超過・概ね横風30°以上かつ3m/s以上で中止)/受験者補助員(速度・高度等の通知、自動で離着陸できない機体の手動離着陸)を配置可

※ 本改正(国空無機第298768号)は令和8年6月5日施行。第Ⅷ章(一等)・第Ⅶ章(二等)の準用規定により、登録講習機関の修了審査にも読み替えのうえ適用されます。

限定変更(夜間・目視外・25kg以上)の違い

飛行機の限定変更に係る実技試験は、いずれも自動操縦による飛行を評価対象とし(VTOL機を含めることができる)、飛行経路の設定(制限20分)→試験員の確認→関係者への説明→周回飛行(制限30分)の流れで行います。手動でしか離着陸できない機体は受験者補助員による手動離着陸が認められます。

限定変更一等二等
昼間飛行の限定変更
(夜間・150ルクス以下)
周回2周→円状旋回(次経路を設定)→逆向き・高度を下げた周回2周→着陸。姿勢把握可能な灯火(滑走時含む)が必要 周回3周→円状旋回2周→着陸。灯火要件は同じ
目視内飛行の限定変更
(目視外・画面監視)
A地点到達の通知後、受験者は機体が見えない状態となり、操縦装置の画面(不合格区画・経路・軌跡を表示)のみで監視。飛行パターンは夜間と同一(逆向き周回あり) 同左(飛行パターンは二等共通=逆向き周回なし)
最大離陸重量25kg未満の
限定変更(25kg以上機体)
飛行高度は概ね110m(25kg未満は概ね80m)。飛行パターンは同一(逆向き周回あり) 飛行高度は概ね110m。飛行パターンは二等共通

※ 図・寸法・タイミングは細則の記載をもとにした概念図であり、実際の飛行経路の位置・規模は受験者が想定し試験員と調整するもの、採点は原文(実地試験実施細則)が優先されます。夜間シナリオは150ルクス以下の暗所を、自動操縦シナリオは操縦装置の画面(画面右下)を再現しています。旋回半径・滑走距離等は機体性能により異なります。