無人航空機操縦者技能証明 実地試験実施細則(回転翼航空機・ヘリコプター)|令和4年11月24日制定・令和7年12月5日改正(令和8年6月5日施行)反映

一等・二等 無人航空機操縦士 実地試験 3Dフライトビジュアライザー〈ヘリコプター〉

実技試験の全科目(基本+夜間・目視外・25kg以上の限定変更)の飛行経路・高度・機首方向・緊急操作を3Dアニメーションで再現。減点区画・不合格区画は飛行フェーズに応じて明滅し、「いま適用されている区画」が一目で分かります。ヘリコプターはメインローターマストの位置で区画進入を判定します(機体下の縦点線=マスト直下)。ドラッグで視点回転、ホイール/ピンチで拡大縮小。
区画はフェーズにより適用が変化します(適用中=濃く表示/対象外=薄く表示)
「▶ 再生」で開始します
高度 0.0 m 経過 0:00 位置安定機能
不合格区画 減点区画 減点区画(内側) 着陸・ホバリング区画
濃く点灯している区画のみ適用中|区画進入は「メインローターマスト」の位置で判定
⚠ 緊急・異常事態
機体カメラ映像(受験者はこの画像のみで操縦)
減点区画(マスト進入で5点減点) 不合格区画(マスト進入で不合格) 着陸・ホバリング区画(直径5m・逸脱で5点減点) 飛行経路/軌跡 縦点線=メインローターマスト直下(判定基準)

減点区画・不合格区画のフェーズ別適用(ヘリコプター)

区画は常に有効なのではなく、飛行フェーズごとに適用の有無が切り替わります。ヘリコプターの細則では「減点区画にメインローターマストが進入した場合は減点、不合格区画に進入した場合は不合格」と定められ、科目図面ごとに適用条件(内側減点区画のH⇄A間無効、横移動時のみ有効、目視外ホバリング時は不合格区画を設定しない等)が注記されています。ビジュアライザーではこの注記に沿って区画を明滅させています。

飛行フェーズ 不合格区画
(進入で不合格)
減点区画
(進入で5点減点)
減点区画(内側)
※スクエア飛行のみ
着陸・ホバリング区画
(直径5mの円)
離陸 〜 H直上ホバリング
H ⇄ A間の移動(スクエア飛行)○(外側)無効
経路上の飛行(スクエア・円周)
異常事態における飛行の側方移動
(二等基本・25kg限定変更)

横移動時のみ有効

横移動時のみ有効
緊急着陸の指示後 〜 指定着陸地点への移動
目視外ホバリング
(位置安定機能異常事態)
設定しない減点円(所定位置から5m逸脱)のみ
高高度ホバリング(一等のみ・50m/100m)区画に代えて直径30mサークルからの逸脱=制御不能(不合格)と判定可。
ホバリング開始高度から±15m以上の高度変動も制御不能(不合格)。
着陸地点上空 〜 接地

※ 定められた区画(着陸・ホバリング区画)=離着陸地点中心から直径5mの円。マストの逸脱で5点減点(マルチローターの直径2mより大きく、機体サイズを考慮)。
そのほかの主な適用ルール: ①区画進入の判定はすべてメインローターマストの位置 ②減点区画への飛行区画ごとの初回進入は、通知後速やかに経路復帰すれば減点なし ③スクエア飛行では離着陸地点(H)⇄A地点間の移動時に内側減点区画が無効目視外ホバリング時は不合格区画を設定しない(目視内限定変更の位置安定機能異常事態) ⑤円周飛行で円の中心を含まずに周回した場合は制御不能(不合格)扱い。

一等と二等の違い(総括)

最大の違いは想定する飛行の前提です。二等は「立入管理措置を講じた上で」(第三者が立ち入らない環境)、一等は「立入管理措置を講ずることなく」(第三者上空を含む、いわゆるカテゴリーⅢ相当)の飛行を安全に行える能力を確認します。このため一等は合格基準・操縦難度とも一段高く設定されています。

ひとことで言うと: 二等=位置安定機能ON(自動安定あり)での確実な基本操縦+異常時対応、一等=全科目GNSS等OFF(手動安定化)で、高度変化を伴うスクエア、そして二等にはない高高度飛行(50m・100mでのホバリング維持)まで要求されます。ヘリコプター特有のボーテックスリングステート(垂直降下時の失速現象)を避ける旋回降下も一等の高高度飛行で課されます。
項目一等無人航空機操縦士二等無人航空機操縦士
想定する飛行 立入管理措置なしで行う飛行(第三者上空を含む)を安全に実施する能力を確認 立入管理措置ありで行う飛行を安全に実施する能力を確認
合格基準 100点持ち点の減点式で80点以上 100点持ち点の減点式で70点以上
位置安定機能
(GNSS・ビジョンセンサー等)
全科目OFF(基本・夜間・目視外・25kgすべて手動での位置保持) スクエア・円周はON
「異常事態における飛行」「位置安定機能異常事態における飛行」のみOFF
実技科目(基本) ① 高度変化を伴うスクエア飛行(5m⇄10m)<8分>
② 円周飛行(直径16m・正逆各2周連続)<10分>
高高度飛行(A地点50m・B地点100mで正面・対面ホバリング各10秒)<15分>
① スクエア飛行(高度5m一定)<8分>
② 円周飛行(直径16m・正逆各2周連続)<10分>
③ 異常事態における飛行(機首固定の側方移動+緊急着陸)<5分>
高度域・高度変化 スクエア飛行中の上昇・下降(5⇄10m)、最大100mの高高度ホバリング(±15m変動で不合格)、旋回による降下(ボーテックスリングステート回避) 基本科目は高度5m一定(目視外は10m一定)。高高度科目はなし
緊急・異常事態対応 基本科目に緊急着陸はなし。目視外の「位置安定機能異常事態」で、目視外ホバリング10秒→カメラ確認のみで左右いずれかの緊急着陸地点へ移動して着陸 基本科目③でGNSS等OFFの側方移動中に緊急事態→その場ホバリング→高度維持のまま最短経路で指定着陸地点(H・離着陸地点)へ緊急着陸
机上試験 5問/10分(誤答・未回答は1問5点減点) 4問/5分(同左)
共通事項 区画判定はメインローターマスト基準、着陸・ホバリング区画は直径5mの円、スクエア経路20m四方・円周直径16mの共通コース寸法(減点区画2.5m・不合格区画6m/円周の不合格は8m)、円周飛行の「中心を含まない周回=制御不能」、一発不合格項目(墜落・衝突・制御不能、不合格区画進入、制限時間超過、危険な飛行〔概ね10m/s以上〕、操作介入、不正行為等)、減点区画進入5点・ふらつき/不円滑/機首方向不良1点といった減点体系は両等級で共通

※ 本改正(国空無機第298768号)は令和8年6月5日施行。第Ⅶ章の準用規定により、登録講習機関の修了審査にも読み替えのうえ適用されます。

限定変更(夜間・目視外・25kg以上)の違い

限定変更一等二等
昼間飛行の限定変更
(夜間・150ルクス以下)
スクエア飛行のみ(GNSS等OFF・高度5m一定・機首は常に進行方向)<10分> スクエア飛行のみ(GNSS等ON・高度5m一定・機首は常に進行方向)<10分>
目視内飛行の限定変更
(目視外・カメラ画像のみ)
①高度変化を伴うスクエア飛行(OFF・高度10m⇄20m)<12分>
②位置安定機能異常事態:目視外ホバリング10秒→カメラで安全確認しながら左右いずれかの緊急着陸地点へ移動→高度3.5mまで降下(=着陸とみなす)<5分>
①スクエア飛行(ON・高度10m一定)<15分>
②位置安定機能異常事態:目視外ホバリング10秒→その場で高度3.5mまで降下(=着陸とみなす)→目視内で着陸<5分>
最大離陸重量25kg未満の
限定変更(25kg以上機体)
基本と同一の3科目(高度変化を伴うスクエア・円周・高高度飛行/すべてOFF)を25kg以上のヘリコプターで実施。コース寸法・区画は基本と同一 基本と同一の3科目(スクエア・円周=ON/異常事態=OFF)を25kg以上のヘリコプターで実施。コース寸法・区画は基本と同一

※ 夜間はマルチローターと異なり、ヘリコプターでは両等級とも「スクエア飛行」1科目のみです。目視外スクエア飛行の一等はGNSS等OFFのまま高度変化も行う点がマルチローター(ON)との大きな違いです。
※ 図・寸法・タイミングは細則の記載をもとにした概念図であり、実際の試験実施要領・採点は原文(実地試験実施細則)が優先されます。夜間シナリオは150ルクス以下の暗所(機体灯火搭載)を、目視外シナリオは機体カメラ映像(画面右下)を再現しています。