無人航空機操縦者技能証明 実地試験実施細則(飛行機)/修了審査空域 一等・二等 共通

飛行機 空域計算ツール ― 施設飛行空域(修了審査空域)の3D可視化

機体のファクターを入力すると、立入管理措置を講ずるべき空域の大きさと必要着陸滑走路長を計算し、3Dと縮尺図で表示します。

1. 入力(機体により変動するファクター)

空域の計算に使うファクター

Vc:推定巡航速度
m/s
取扱説明書または過去の飛行記録等から推定した無風時の巡航速度
θ:旋回時のバンク角
安全に飛行可能と思われる角度を受験者が任意に設定(小さいほど空域は広くなる)
t:短辺方向の直線飛行時間0 ≤ t ≤ 5
原則0秒。機体の特性上必要な場合のみ5秒以内で設定

滑走路の計算に使うファクター

Vtd:接地速度
m/s
着陸時に飛行機が地面に接する瞬間の速度
μ:平均転がり摩擦係数
機体と滑走路の状態により受験者が設定し、試験員の承認を得る

規定で固定されている値

上空の追い風:15 m/s 長辺方向の直線飛行:15 秒 余裕 H:30 m 重力加速度 g:9.8 m/s² 空域の高度:130 m(告示)

表示オプション

検算用プリセット

2. 計算結果

空域の長辺
-m
2(Vc+15)²/9.8tanθ + 15Vc + 60
空域の短辺
-m
2(Vc+15)²/9.8tanθ + t×Vc + 60
空域の高度
130m
告示で規定(固定値)
空域の面積
-ha
-
必要着陸滑走路長
-m
2Vtd²/(g·μ) ※物理的停止距離の約4倍

3. 3Dビュー(入力を変えるとリアルタイムに変形します)

ドラッグで回転/ホイールで拡大縮小
施設飛行空域(=修了審査空域)
長辺 - m 短辺 - m 高度 130 m
旋回半径 r - m 余裕 B - m
機体バンク 0 ° 飛行高度 85 m
機体は視認性のため実寸より拡大して表示しています。飛行高度は周回飛行の指示高度(概ね70〜100m)の中間85mで描画。
施設飛行空域(130m) 不合格区画 想定飛行経路 追い風時の旋回 滑走路

4. 上面図(縮尺どおり・寸法入り)

施設飛行空域(=修了審査空域)… 立入管理措置を講ずる範囲 不合格区画線 … 機体の全てがこの外に出ると不合格 想定飛行経路(角丸長方形) 滑走路(必要着陸滑走路長)

5. 計算のステップ(入力値を代入した式)

6. 前提・出典

  • 施設飛行空域の算出は、空域が最も大きくなる「基本以外の試験科目」を想定して行う。(実施細則 III-1)
  • 想定飛行経路は角丸な長方形。長辺方向に15秒間の直線飛行、短辺方向は原則直線飛行なし(機体特性上必要な場合のみ5秒以内)、旋回は常に一定のバンク角。(実施細則 III-1-2(1))
  • 上空にて追い風方向に風速15m/sの風が吹き旋回半径が大きくなる場合を想定して、想定飛行経路から不合格区画までの距離Bを算出。(実施細則 III-1-2(2))
  • 不合格区画から30mの余裕(H)を持たせた空域が施設飛行空域。(実施細則 III-1-2(3))
  • 必要着陸滑走路長=2Vtd²/(g·μ)。μは受験者が設定し試験員の承認を得る。垂直離着陸可能な機体を基本以外の科目で用いる場合は滑走路不要。(実施細則 III-2)
  • 一等・二等とも空域と滑走路の算出方法は同一(両実施細則の該当条文は同文)。(1等飛行機 P9-10/2等飛行機 P9-10)
  • 「長辺=2(Vc+15)²/9.8tanθ+15Vc+60」の形は告示の修了審査空域の式。実施細則の概要図(r・B・Hによる図)と数学的に一致する。
  • 算出手順は ClassNK「立入管理措置を講ずるべき空域の大きさの算出例」(Vc=17m/s、θ=30°、t=0)と同一。機体の寸法・重量そのものは空域の計算式には入りません(Vc・θの推定根拠になります)。
⚠ ClassNK「立入管理措置を講ずるべき空域の大きさの算出例」との照合結果
同資料の例(Vc=17m/s、θ=30°、t=0)で検算したところ、r=50.84m・B=129.3m・経路長辺356.68m・経路短辺101.68m・短辺420.28m は本ツールと一致します(tan30°を0.58に丸めた場合。本ツールは0.5774で計算するため数十cmの差が出ます)。
一方、長辺の645.28mのみ、資料内で30m少なく計算されています。同資料が示す式「H+B+r+15×Vc+r+B+H = 30+129.3+50.84+255+50.84+129.3+30」を合計すると 675.28m になり、また長辺と短辺の差は必ず15×Vc=255mになるはず(420.28+255=675.28)です。645.28mは H を片側30m分しか加算していない値のため、本ツールは675.28m側(式どおり)で計算しています
⚠ 「受験者の立ち位置を考慮した縦の長さ」について
実施細則に明確な規定がないため、周回飛行のコース図にある「内側の減点区画線(飛行経路の中心線より±40°傾いた線)」に基づき、A・B地点(旋回中心)が±40°線上に乗る立ち位置を仮定した独自試算です。申請・設営時は登録講習機関・試験機関の判断に従ってください。

Internal reference tool — not an official regulatory document.